• モラハラはやばいよね

    モラハラはやばいよね

    久しぶりのお店

    先日、家族で食事に行った。

    その店は独身の頃によく通っていたお店である。

    久しぶりだった。

    懐かしかった。

    しかし。

    ひとつ気になることがあった。

    女将さんがいないのである。

    いつもいた。

    ずっといた。

    なのに見当たらない。

    私は不思議に思いながら食事をしていた。

    帰り際に聞いた話

    帰る時。

    たまたま知り合いが来店した。

    私はこっそり聞いてみた。

    「女将さん最近見ないけどどうしたの?」

    すると返ってきた答えは衝撃だった。

    「逃げたんだって」

    逃げた。

    なかなか強い言葉である。

    さらに知り合いは続けた。

    「大将、昔ながらの昭和の職人気質だからなぁ」

    私は妙に納得してしまった。

    どちらが悪いとかではない。

    事情も分からない。

    本当の理由も知らない。

    ただ。

    昔から大将は厳しかった。

    お客さんには本当に優しい。

    料理もおいしい。

    でも従業員や女将さんには厳しかった。

    それはお店を良くしたいから。

    お客さんのため。

    そんな思いもあったのだと思う。

    ただ時代は変わった。

    女将さんのお子さんももう成人している。

    いろいろ考えることもあったのかもしれない。

    もちろん全部私の想像である。

    本当のことは分からない。

    代行の車の中で

    帰りは代行だった。

    私は殿にその話をした。

    「女将さん、大将のモラハラが嫌で出て行ったらしいよー」

    すると殿が言った。

    「モラハラはやばいよね」

    私とこむぎは黙った。

    ・・・・・・。

    しばらく沈黙。

    殿が言った。

    「え?」

    さらに言った。

    「俺なんか間違ったこと言った?」

    何も言わなかった

    私とこむぎは顔を見合わせた。

    そしてまた黙った。

    ・・・・・・。

    別に間違ったことは言っていない。

    モラハラはやばい。

    その通りである。

    非常に正しい。

    正しいのだが。

    何というか。

    その。

    うまく説明できない。

    ただ。

    私とこむぎが同時に黙ったことだけは事実である。

    世の中には

    殿は最後まで不思議そうだった。

    本当に分からない様子だった。

    だから私たちも何も言わなかった。

    世の中には。

    知らない方が幸せなこともあるのである。

  • 昼のLINEの意味を私は勘違いしていた

    昼のLINEの意味を私は勘違いしていた

    誕生日ディナーへ出発

    私の誕生日だった。

    朝からいろいろあった。

    おめでとうは誰からも言われないし、

    私はそれなりに機嫌を損ねていた。

    その夜。

    家族で食事に行くことになった。

    殿は先に車に乗っていた。

    こむぎと私は後から乗り込んだ。

    すると。

    シートベルトを締める前に車が動いた。

    ぶぉーん。

    明らかに早い。

    いつもなら待つ。

    なのに待たない。

    すると隣のこむぎが私を見て言った。

    「え?早くない?」

    私もそう思った。

    車内で始まる会話

    私はこむぎに言った。

    「イライラしてるんじゃないの?」

    聞こえていた殿が即座に反応した。

    「は?俺イライラしてねーし」

    そして続けた。

    「ちょっと待って」

    「まだ怒ってんの?朝のこと」

    朝のこと。

    つまり。

    誕生日なのに誰もおめでとうを言わなかった件である。

    さらに殿は続けた。

    「まだ怒ってんなら俺行かねーから」

    「やめよう」

    「二人で行ってこれば」

    おや。

    そういう話になるのか。

    昼のLINEの真相

    そこで私は昼間のLINEを思い出した。

    殿から来たメッセージ。

    たった一言。

    「まだ怒ってる?」

    その時の私は、

    消火器騒動の後片付けで忙しかった。

    怒るどころではなかった。

    だから私は、

    「怒ってないよ」

    と返した。

    既読。

    終了。

    返事なし。

    了解もなし。

    私は勝手に思っていた。

    朝の件を反省して、

    様子をうかがってきたのだと。

    だから怒ってないと返した。

    それで終わったのだと。

    違った。

    全然違った。

    車内で真相が判明した。

    あのLINE。

    反省ではなかった。

    謝罪でもなかった。

    確認だったのである。

    怒っていたら食事に行かない。

    だから確認していたのである。

    なるほど。

    そういう意味だったのか。

    私は少し遠い目になった。

    誕生日ディナー開始

    とはいえ。

    もう車は走っている。

    今さら引き返すわけにもいかない。

    私はぐっと飲み込んだ。

    大人である。

    たぶん。

    そして食事会が始まった。

    しかし。

    なんとなく空気が微妙である。

    盛り上がらない。

    お互い腹の中に何かある。

    そんな感じだった。

    お誕生日おめでとう私

    そして乾杯の時間になった。

    いつもなら。

    「お疲れさまー」

    で始まる。

    その日もそうだった。

    普通に。

    何事もなかったかのように。

    「お疲れさまー」

    である。

    私は思った。

    あれ?

    夜におめでとうって言う流れじゃなかったの?

    違ったらしい。

    なので。

    私は自分で言った。

    「お誕生日おめでとう私」

    そして乾杯した。

    主役、自給自足である。

    来年はせめて。

    誰か一人くらい先に言ってくれることを願いたい。

  • 炊飯器を購入した話〜文明には頼るべきだった〜

    炊飯器を購入した話〜文明には頼るべきだった〜

    我が家の炊飯問題

    我が家はずっと圧力鍋でご飯を炊いていた。

    炊飯器は使わない。

    圧力鍋派である。

    ところが最近、問題が発生した。

    こむぎと殿が成長したのである。

    食べる量が増えた。

    圧力鍋3合炊きでは足りなくなったのだ。

    もちろん大きな圧力鍋もある。

    一升炊きもある。

    しかしこれが微妙だった。

    重い。

    手入れが大変。

    さらに5合以上炊くと、なぜかうまく炊けない。

    熱の回り方なのか何なのか。

    理由はよく分からない。

    とにかく納得のいく炊き上がりにならないのである。

    一日二回炊けばいい問題

    一日二回炊けばいい。

    理論上はそうである。

    でも。

    私は仕事もしている。

    家事もしている。

    こむぎの世話もある。

    夕飯も作る。

    その上でさらに炊飯を二回。

    正直やりたくない。

    最近思うのである。

    無理なことは無理しない方がいい。

    若い頃は気合いで乗り切っていた。

    でも今は違う。

    背に腹は代えられないのである。

    炊飯器購入決定

    ということで炊飯器を買うことにした。

    少し前の私なら、

    「炊飯器なんていらない」

    と全力で言っていたと思う。

    でも今は違う。

    こむぎはお弁当持ちになった。

    家族全体のご飯消費量も増えた。

    現実を受け入れる時が来たのである。

    殿に相談した。

    すると。

    あっさりOKが出た。

    実は私はその前から調べまくっていた。

    許可が出る前から調べていた。

    許可が出たその日。

    私は電気屋へ向かった。

    準備の良い女である。

    まさかの最上位モデル

    私が狙っていたのは中くらいのモデルだった。

    気を使ったのである。

    ところが。

    殿が言った。

    「ご飯はおいしい方がいいから」

    そして。

    まさかの最上位モデル購入許可。

    あの殿である。

    普段なら比較検討が始まりそうな案件である。

    それなのに最上位モデル。

    私が一番驚いた。

    文明はすごかった

    結果。

    我が家には炊飯器がある。

    使ってみた。

    便利だった。

    本当に便利だった。

    スイッチを押すだけで炊ける。

    途中で火加減を見ない。

    圧力がどうこう考えない。

    コンロも塞がない。

    勝手に炊ける。

    当たり前のことなのだろう。

    でも私には画期的だった。

    さらに予約タイマー。

    これがすごい。

    夜セットする。

    朝起きる。

    ご飯が炊けている。

    何度考えても不思議である。

    もはやマジックである。

    肝心の味は

    では味はどうだったのか。

    最上位モデルである。

    期待する。

    かなり期待する。

    しかし。

    圧力鍋と大差なかった。

    本当に大差なかった。

    なんなら3千円くらいで買った圧力鍋と大差なかった。

    そこは少し驚いた。

    圧力鍋、優秀である。

    結論

    味だけなら圧力鍋でも十分。

    でも。

    手軽さは炊飯器の圧勝だった。

    予約できる。

    放置できる。

    コンロも空く。

    何より私が楽になる。

    最近は思う。

    頑張ればできることと、

    頑張らなくていいことは違う。

    文明には頼るべきである。

    そして今日も私は。

    炊飯器のボタンを押している。 😌🍚

  • 救急車で運ばれた日、殿は帰った

    救急車で運ばれた日、殿は帰った

    人生初の救急車

    とある夜中。

    私は今まで経験したことのない頭痛に襲われた。

    頭が割れるのではないかと思うほど痛い。

    寝ても痛い。

    起きても痛い。

    横になっても痛い。

    しばらく耐えた。

    様子も見た。

    でも全く良くならない。

    これはまずい。

    そう思って救急車を呼んだ。

    人生初の救急搬送である。

    付き添いとは

    救急車が到着した。

    救急隊員さんがいろいろ質問してくる。

    当然だ。

    本人は痛みでまともに話せない。

    だから付き添いの殿が答える。

    はずだった。

    ところが。

    自宅の電話番号がわからない。

    私が答えた。

    常用薬はあるか。

    私が答えた。

    持病はあるか。

    私が答えた。

    血圧はどれくらいか。

    私が答えた。

    いや。

    付き添いとは何なのだろう。

    血圧計の持ち主

    我が家には血圧計がある。

    殿が買った。

    そして殿だけが毎日測っている。

    朝測る。

    夜測る。

    数字に一喜一憂する。

    しかし私は一度も使ったことがない。

    だから自分の血圧は知らない。

    それは仕方ない。

    私も知らない。

    でも。

    少なくとも救急車の中で。

    一番元気な人が答えてくれてもよくないだろうか。

    私は頭が割れそうなのである。

    病院へ

    病院に着いた。

    MRIを撮った。

    その頃には痛み止めや点滴が効いてきていた。

    楽になったのか。

    麻痺していたのか。

    正直よくわからない。

    でも少し会話はできるようになった。

    そこで私は言った。

    「こむぎもいるし、一度帰っても大丈夫だよ」

    言った。

    確かに言った。

    一度だけ。

    社交辞令みたいなものである。

    日本人ならわかると思う。

    本気で帰れと言っているわけではない。

    本当に帰った

    ところが。

    殿は帰った。

    本当に帰った。

    こむぎを連れて。

    そそくさと帰った。

    MRIの結果も聞かない。

    医師の説明も聞かない。

    今後の話も聞かない。

    何も聞かない。

    帰った。

    あまりにも迷いがなかった。

    主治医も驚く

    しばらくして主治医が来た。

    MRIの結果説明である。

    そして病室を見渡した。

    私ひとり。

    主治医が言った。

    「えーーーーーー???」

    本当に言った。

    ドラマみたいな反応だった。

    でも私も同じ気持ちだった。

    家族なのに。

    当事者なのに。

    なんとも言えない虚無感が押し寄せた。

    一番驚いたこと

    結果として大きな病気は見つからなかった。

    それは本当に良かった。

    心から良かった。

    でも。

    救急搬送された私は。

    夜中。

    ひとりでタクシーを呼び。

    ひとりで帰宅した。

    家に着くと。

    そこには先に帰宅済みの殿がいた。

    考えてみれば不思議である。

    救急搬送されたのは私。

    付き添いだったのは殿。

    なのに。

    帰宅順は殿が先だった。

    あの日の出来事を一言でまとめるなら。

    救急車には乗った。

    MRIも撮った。

    でも一番驚いたのは。

    殿の帰宅判断だったのである。

  • 誕生日の主役を乗っ取ろうとした男

    誕生日の主役を乗っ取ろうとした男

    異議あり

    殿と私は誕生日が近い。

    しかも私の方が先である。

    さらに同じ月にはこむぎの誕生日もある。

    先日、

    こむぎの誕生日会をしていた時のこと。

    ケーキを食べたり。

    プレゼントを開けたり。

    主役のこむぎがご機嫌だったり。

    そんな平和な時間に。

    殿がさらっと言った。

    「こむぎー、母むぎー、自分もー、おめでとー。合同パーティーだね」

    待ってほしい。

    異議あり。

    なぜ勝手にまとめようとしているのだ。

    こむぎの誕生日。

    私の誕生日。

    殿の誕生日。

    それぞれ別件である。

    なぜ一回で処理しようとするのか。

    私は断固として反対した。

    毎年なんとなく流される私の誕生日

    とはいえ。

    今までもずっとそんな感じだった。

    私はあまり物欲がない。

    だから誕生日当日にプレゼントをもらうことはほとんどない。

    サプライズも特に求めていない。

    というか。

    殿のセンスによるサプライズは少し怖い。

    だから欲しい物ができた時に買ってもらう方式で長年やってきた。

    母の日。

    誕生日。

    クリスマス。

    全部まとめて後日になることもある。

    それは別にいい。

    そこは納得している。

    ところが今年は違った

    事件は先日起きた。

    殿からLINEが来た。

    誕生日プレゼントの要求である。

    しかも具体的だった。

    URL付きだった。

    さらに。

    高い。

    普通に高い。

    しかも二つ。

    二つである。

    私は思った。

    私の給料。

    知ってるよね?

    順番というものがある

    さらに納得できなかった理由がある。

    私の誕生日が先なのである。

    私が先。

    その後に殿。

    順番で言えば私はまだ何も受け取っていない。

    そんな状況で。

    自分の欲しい物だけ先に申告してくる人を私は初めて見た。

    長いこと生きてきた。

    本当に初めての経験だった。

    そして追撃が始まる

    私は無視した。

    すると。

    「欲しい物ある?」

    無視した。

    すると。

    「誕生日に食事行く?」

    無視した。

    すると。

    「ちょっといい店でもいいよ」

    である。

    なぜだろう。

    自分のプレゼント要求から始まった話なのに。

    最終的に私への接待みたいな流れになっていた。

    今夜は主役を取り戻す

    そんなわけで。

    今日はちょっといいお店を予約した。

    殿が言い出したのである。

    遠慮はしない。

    大いに飲む。

    大いに食べる。

    そして思う存分誕生日を祝われようと思う。

    少なくとも。

    合同パーティーで一括処理される未来だけは回避したのである。

  • 誕生日の朝、私は消火器を握っていた

    誕生日の朝、私は消火器を握っていた

    今日は誕生日だった

    今日は私の誕生日だった。

    朝起きた。

    誰からも「おめでとう」がない。

    殿からもない。

    こむぎからもない。

    まぁ平日だし忙しいのだろう。

    そう思おうとした。

    思おうとはした。

    しかし誕生日である。

    少しくらい期待はする。

    なのに誰も言わない。

    地味にイラっとした。

    そんな気持ちのままお弁当作りを始めた。

    そして数十分後。

    私は消火器を握っていた。

    誕生日の朝である。

    なぜこうなった。

    フライパンから火が出た

    その日はいつも通りお弁当作りをしていた。

    使っていたのはステンレスフライパン。

    すると突然。

    火が出た。

    一瞬ではない。

    ちゃんと火だった。

    思わず焦る。

    頭の中は真っ白。

    でも体は勝手に動いた。

    以前買っておいたスプレー式消火器を取り出した。

    実はこの消火器。

    買っただけではない。

    いざという時すぐ使えるように、事前にフィルムも外してあった。

    まさか本当に使う日が来るとは思わなかったけれど。

    その準備が役に立った。

    無事に鎮火。

    本当に焦った。

    殿を呼んできて

    私はこむぎに言った。

    「殿呼んできて!」

    こむぎは呼びに行った。

    そしてしばらくして。

    殿がやって来た。

    のんびりと。

    その頃にはもう火は消えていた。

    消火活動は終了していた。

    現場検証の段階である。

    そして殿の第一声。

    「消火器あってよかったねー」

    である。

    待ってほしい。

    それを言う人

    その消火器。

    買ったの私である。

    置いたのも私である。

    フィルムを外したのも私である。

    そして使ったのも私である。

    そもそも殿は消火器が家にあることを知っていたのだろうか。

    かなり怪しい。

    そんな人が。

    鎮火後に登場し。

    「消火器あってよかったねー」

    と総括している。

    火事のニュースのコメンテーターみたいな立場になっている。

    いや。

    現場にいなかったよね?

    誕生日とは

    結局その日は殿のお弁当はなしになった。

    こむぎにはおにぎりを持たせた。

    私は朝からフライパンを片付け。

    消火器の後始末をした。

    そして思った。

    誕生日って何だろう。

    ケーキもプレゼントもいらない。

    せめて朝一番に。

    「おめでとう」

    その一言くらい欲しかった。

    まさか誕生日の朝に消火器を使うとは思わなかったけれど。

    少なくとも今年の誕生日は。

    一生忘れないと思う。

  • 寝室が別になった日〜夫婦円満のために距離を取った話〜

    寝室が別になった日〜夫婦円満のために距離を取った話〜

    結婚してからずっと寝室は同じだった。

    なんなら同棲時代から妊娠後期までベッドまで同じ。

    セミダブルである。

    今思うと正気ではない。

    妊娠後期の私。

    万年ダイエッターの殿。

    狭い。

    非常に狭い。

    お腹の子が苦しいからという建前で、寝る場所を別にしたいと申請した。

    今思えば本当の理由はホルモンバランスだった気がする。

    たぶん。

    娘が生まれてからは川の字生活

    こむぎが生まれてからはベッドをやめた。

    布団を並べて川の字で寝る生活。

    それがつい最近までずっと続いていた。

    でも私はずっと思っていた。

    できれば別に寝たい。

    産後のホルモン。

    更年期のホルモン。

    いろいろ重なって、とにかく眠りが浅い。

    そして殿は生活音が爆音である。

    爆音で生きる男

    何十回言っても変わらない。

    娘が小さい頃。

    ようやく寝かしつけた。

    やっと寝た。

    その瞬間。

    ドスドスドス。

    バタン!!

    ドアが閉まる。

    起きる娘。

    絶望する私。

    何度あったかわからない。

    しかも今でも変わらない。

    歩く音が大きい。

    ドアを閉める音が大きい。

    なぜそんなに全力なのか。

    寝室別制度は過去に却下されていた

    実は過去にも二度ほど提案している。

    寝室別制度である。

    しかし見事に却下。

    理由はこうだった。

    「別にしたらそのまま離婚しそうだから」

    意味がわからない。

    寝室と離婚の距離が近すぎる。

    思考回路が謎である。

    結局そのまま我慢してきた。

    更年期と睡眠不足のコンボ

    更年期になってから眠りはさらに浅くなった。

    ようやくウトウトしてきた頃。

    ドスドス。

    バタン。

    ビクッ。

    目が覚める。

    そしてもう眠れない。

    朝になる。

    寝不足である。

    更年期である。

    イライラしている。

    そこで殿が言う。

    「なんでそんなに機嫌悪いの?」

    「俺なんかした?」

    した。

    めちゃくちゃした。

    でも本人は気づいていない。

    そのことにさらにイライラする。

    完全なる悪循環である。

    きっかけは大きめの喧嘩

    ある日、結構大きな喧嘩をした。

    実家に帰ろうかなと思うレベル。

    というか、ほぼ一方的な言いがかりだった。

    だったらもういい。

    その日はこむぎと別の部屋で寝た。

    するとどうだろう。

    快適だった。

    実に快適だった。

    静か。

    平和。

    最高。

    殿は覚えていないらしい

    翌日。

    殿は普通だった。

    そして後日判明した。

    本人は寝室が別になった原因をよくわかっていなかった。

    喧嘩は覚えている。

    でも寝室が別になる決定打になった発言は覚えていないらしい。

    そんな都合のいい話があるか。

    その部分だけ綺麗に記憶が抜けるものなのか。

    私は疑っている。

    かなり疑っている。

    三日後に来たLINE

    三日ほど経った頃。

    夜にLINEが来た。

    「まだ寝室別なのか?」

    である。

    そこで説明した。

    喧嘩とは別。

    好き嫌いとも別。

    生活音の問題。

    睡眠の問題。

    お互い快適に寝るための問題。

    だから寝室は別にしよう。

    そう伝えた。

    すると意外にもすんなり受け入れた。

    たぶん。

    自分にも非があることはわかっていたのだと思う。

    しょんぼりしていたけれど。

    今は実に快適である

    それからずっと。

    こむぎと二人で寝ている。

    実に快適である。

    朝のイライラもかなり減った。

    睡眠って大事だったのだ。

    ちなみに。

    生活音爆音の殿の隣でも。

    こむぎはずっとスヤスヤ寝ていた。

    いびきも平気。

    子どもは強い。

    私は無理だった。

    今は静かな夜である。

    そして私は今日も平和に眠る。

  • ブログ40記事書いて気づいたこと〜ネタは家の中に転がっていた〜

    ブログ40記事書いて気づいたこと〜ネタは家の中に転がっていた〜

    気づけばブログ40記事。

    自分でも少し驚いている。

    始める前は続くかどうかわからなかった。

    というか。

    正直に言うと。

    数記事書いて満足して終わる気がしていた。

    ところがどっこい。

    40記事である。

    想定外である。

    ネタは探すものではなかった

    ブログを書く前は思っていた。

    そんな毎日ネタなんてないだろうと。

    芸能人でもない。

    特別な生活をしているわけでもない。

    旅行だって毎日行くわけじゃない。

    なのに。

    書き始めて気づいた。

    ネタは探すものではない。

    転がっているのである。

    しかも家の中に。

    一番ネタを供給しているのは殿だった

    旅行記も書いた。

    推し活も書いた。

    子育ても書いた。

    しかし。

    振り返ると。

    一番記事数を稼いでいるのは殿である。

    手羽先を頼む。

    結婚指輪が埋まる。

    弁当はいらないと言ったのに復活する。

    水筒の氷を監査する。

    了解だけ返してくる。

    気づけば殿観察日記になっている。

    本人は知らない。

    たぶん今後も知らない。

    こむぎもなかなか強い

    こむぎは突然名言を放つ。

    突然泣く。

    突然怒る。

    そして突然面白い。

    親だから慣れているけれど。

    文字にしてみると結構おもしろい。

    本人はいたって真面目である。

    そこがまた面白い。

    イライラもネタになる

    これは思っていた以上の発見だった。

    以前なら。

    イラッ。

    で終わっていた。

    ところが今は違う。

    イラッ。

    待てよ。

    これ記事になるな。

    になる。

    すると不思議なもので。

    少し笑える。

    もちろん腹が立つことは腹が立つ。

    でも。

    ネタになると思うと少し得した気分になる。

    ブログとは不思議なものである。

    完璧じゃなくてもいいと知った

    昔の私は書く前に考えすぎていた。

    タイトルを悩む。

    書き出しを悩む。

    途中で止まる。

    そして公開しない。

    そんなことも多かった。

    でも今は違う。

    まず書く。

    公開する。

    細かいことは後で考える。

    すると意外と続く。

    40記事続いた理由は才能でも根性でもなく。

    完璧を目指さなかったからかもしれない。

    40記事書いてわかったこと

    毎日は想定外だらけだった。

    だからブログ名は間違っていなかった。

    今日もだいたい想定外。

    殿も想定外。

    こむぎも想定外。

    私自身も想定外。

    そして。

    まさか40記事も続くとは思っていなかった。

    これもまた。

    想定外である。

    たぶん41記事目も。

    42記事目も。

    何かしらの想定外が起きるだろう。

    その時はまた書こうと思う。

    だって我が家は。

    ネタが尽きる気がしないのだから。😆

  • なぜ私だけ待ちぼうけなのだろう 〜塾体験中の駐車場より〜

    なぜ私だけ待ちぼうけなのだろう 〜塾体験中の駐車場より〜

    こむぎが塾の体験授業に行った。

    本人は楽しみにしていた。

    私は送迎担当である。

    塾まで車で送り届ける。

    そして。

    体験授業が終わるまで待つ。

    当然のように待つ。

    問題はここからである。

    駐車場で突然暇になる

    送り届けた瞬間。

    やることがなくなった。

    家に帰るには微妙な距離。

    買い物に行くにも中途半端な時間。

    結局。

    駐車場で待機である。

    スマホを見る。

    少しブログを書く。

    またスマホを見る。

    車内の時計を見る。

    まだ10分しか経っていない。

    体感では40分くらい経った気がしていた。

    待ち時間というのは不思議である。

    周りを見ると少し焦る

    ふと周りを見る。

    同じように送迎している保護者がいる。

    そして。

    こむぎと同じくらいの子どもたちが次々と塾へ入っていく。

    その姿を見ていると考えてしまう。

    みんな受験するのかな。

    みんな頑張っているのかな。

    小学生なのにすごいな。

    私が小学生の頃なんてどうだっただろう。

    たぶん。

    泥だんごを作っていた。

    あと秘密基地。

    勉強の記憶はあまりない。

    親だけ勝手に未来へ行く

    まだ体験授業である。

    入塾も決まっていない。

    何も始まっていない。

    なのに親の頭の中だけ忙しい。

    もし通うことになったら。

    送迎はどうしよう。

    宿題は増えるのかな。

    受験するのかな。

    合格したら。

    いや。

    落ちたら。

    まだ体験授業である。

    何一つ決まっていない。

    それなのに勝手に数年後まで行って帰ってきている。

    当の本人はあっさりしていた

    授業が終わった。

    こむぎが出てくる。

    どうだった?

    と聞く。

    すると。

    「楽しかったー!」

    以上である。

    悩みなし。

    不安なし。

    未来の心配なし。

    ただ楽しかったらしい。

    結局いつもそう

    子育てをしているとよく思う。

    心配している時間の大半は親の時間である。

    子どもは案外たくましい。

    親が勝手に想像して。

    勝手に不安になって。

    勝手に疲れている。

    そして本人は。

    「楽しかったー!」

    で終わる。

    今回もまさにそれだった。

    駐車場で一人あれこれ考えていた私と。

    授業を楽しんできただけのこむぎ。

    どうやら待ちぼうけだったのは時間だけではなく。

    心配もだったらしい。🤣

  • 私は家族のGPSではない

    私は家族のGPSではない

    最近ふと思う。

    私は家族のGPSではない。

    なのに。

    なぜか毎日何かを探している。

    まず殿が聞いてくる

    ある日のこと。

    殿が言った。

    「俺の車の鍵知らない?」

    知らない。

    見ていない。

    触ってもいない。

    そもそも最後に持っていたのは殿である。

    しかしなぜか聞かれる。

    そして私も反射的に探し始める。

    なぜだ。

    こむぎも聞いてくる

    続いてこむぎ。

    「マウスピースどこ?」

    知らない。

    むしろそれは本人が管理すべきものである。

    だが聞かれる。

    しかも過去にも数回行方不明になっている。

    そのたびに家中を捜索する。

    ソファの隙間。

    ランドセル。

    机の下。

    なぜか洗面所。

    発見される場所は毎回予想の斜め上だ。

    家族はまず私に聞く

    水筒。

    体操着。

    学校のお便り。

    充電器。

    通帳。

    印鑑。

    リモコン。

    なぜか全部私に聞く。

    私は管理者ではない。

    保管係でもない。

    なのに。

    家族の第一声は決まっている。

    「どこにある?」

    知らないと言うと始まる

    「えー?」

    「見てない?」

    「知らない?」

    知らないと言っている。

    本当に知らない。

    だがなぜか私が知らないことに驚かれる。

    むしろ聞きたい。

    なぜ知っていると思ったのだろう。

    そしてだいたい見つかる

    不思議なことに。

    私が探し始めると見つかる。

    車の鍵は上着のポケット。

    水筒は車の中。

    マウスピースはランドセル。

    充電器は本人の手元。

    最後のやつは本当に意味がわからない。

    私はGPSではない

    位置情報を把握しているわけではない。

    AirTagでもない。

    探知機でもない。

    ただ。

    長年の経験で。

    「あそこじゃない?」

    が当たるだけである。

    もはや特殊能力に近い。

    今日も呼ばれる

    そして今日もどこかで声がする。

    「ねぇ、あれどこ?」

    まず自分で探してほしい。

    そう思いながらも。

    私は立ち上がる。

    そしてなぜか見つけてしまう。

    気づけば我が家で一番性能の良いGPSになっていたのである。🤣