その独り言、たぶん独り言じゃない

誕生日が近い。

しかも4日違いである。

先に私が誕生日。

その4日後が殿の誕生日。

先日、飲みに行った帰りだった。

私は少し酔っていた。

殿も酔っていた。

そして毎度のことながら、帰宅した殿は真っ先に寝室へ向かう。

昔からそうである。

娘がまだ小さかった頃から変わらない。

帰宅したら自分だけ寝る。

私は酔っていても娘のことを見ている。

とはいえ今のこむぎはもう乳飲み子ではない。

正直、今となっては問題ない。

むしろ寝るなら早く寝てくれである。

そんな帰宅後の出来事だった。

酔った勢いは恐ろしい

寝室へ向かう殿に向かって私は言った。

「時計買おっかー」

実は以前から欲しいと言っていたのである。

時計。

高そうなやつ。

なんかステイタスとか言っていた気がする。

私は時計に興味がないのでよく覚えていない。

とにかく酔った勢いだった。

すると殿は言った。

「いいよー。いらないよー」

ふーん。

そうですか。

せっかく言ってあげたのに。

いらないならいらないである。

私はそのまま寝た。

一晩考えたのだろう

翌日。

仕事から帰宅した殿。

開口一番こう言った。

「二人で時計買わない?」

私は思った。

考えたな。

一晩。

絶対考えたな。

昨日の夜は勢いで断ったものの、

朝起きてからずっと頭の片隅にあったのだろう。

時計。

欲しいな。

でも昨日いらないって言ったしな。

でも欲しいな。

どう言おうかな。

どう切り出そうかな。

その結果が。

「二人で時計買わない?」

だったのだと思う。

だが残念だった

私は時計に興味がない。

本当にない。

誰がどんな時計をつけていても。

高級時計だろうが何だろうが。

感想はだいたい。

「ふーん」

である。

昔なんて千円くらいの時計だった。

時間がわかれば十分。

何も困らない。

今使っているのもスマートウォッチ。

推し活のためである。

寺西拓人のインスタ更新を即座に知るため。

それだけで十分価値がある。

待ち受けも推し。

通知も来る。

最高である。

高級時計に求めるものがない。

こむぎにまで見抜かれる

私が断ると、

横で聞いていたこむぎが言った。

「お母さんは時計に興味ないよ!」

その通りである。

100点満点の分析である。

殿は少ししょんぼりした。

そして最後にぽつりと言った。

「じゃあお金貯めて買うわ。ほしいし」

私は聞いた。

確かに聞いた。

だが。

あれは独り言だったと思う。

たぶん独り言である。

独り言だよね?

そういうことにしておいた。

だから私は何も返事をしなかった。

だって昨日、

いらないって言ったのだから。🤣

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です