我が家には、回覧板に対して異常に厳しい監査官がいる。
そう、殿である。
以前から、
「回覧板を回す前に写真撮って送って」
という指示を受けていた。
正直なところ、班長をやっているので、この手のプリントは何十回も見ている。
内容もほぼ同じだ。
変わるのは日付くらいである。
今回も言われた通り写真を撮って送った。
名前も見える。
日付も見える。
肝心の内容も見える。
むしろ9割以上見えている。
上の方がほんの少しだけ見切れていたが、内容を理解するうえで支障はないレベルだった。
私は任務完了だと思っていた。
しかし数分後、殿から連絡が入る。
「全部入るように撮って」
再提出命令である。
いや待ってほしい。
そのプリント、去年から何十回も見てるよね?
しかも今回見切れていたのは上部数ミリ。
肝心な部分は全部写っている。
それでも監査は通らなかった。
殿の回覧板監査基準は、私の想像をはるかに超えている。
結局私は撮り直した。
そして思った。
娘への伝言は私経由なのに、
回覧板だけは直接監査するんだな、と。
今日も我が家はだいたい想定外である。
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