0年間トイレと戦った結果、OFFボタンを発見した話

我が家のトイレには自動洗浄機能が付いている。

便利そうに聞こえるが、私は長年この機能に振り回されてきた。

まず流れるのが早い。

まだ終わっていないのに流れる。

毎回ではないが、間に合わず二度流すこともあった。

時には、

流される前にすべてを終えるチャレンジまで開催された。

もちろん勝率は高くない。

それでも私は、

「まあ、こういう仕様なんだろう」

と思いながら使い続けていた。

ところがある日、取扱説明書を開いて驚いた。

自動洗浄までの時間を変更できるらしい。

早速設定変更した。

これで快適生活の始まりだと思った。

だが違った。

今度は遅いのである。

流れない。

いや、流れるんだろうけど不安になる。

本当に流れる?

まだ?

ねぇまだ?

急いでいる日は

「早くーーーー!」

となる。

ついこの間まで早すぎると文句を言っていたのに。

人間とは実にわがまかな生き物である。

さらに最大の問題があった。

トイレ掃除中にも勝手に流れるのだ。

これが本当に面倒だった。

仕方がないので掃除の時はトイレの電源を切っていた。

しかし私は忘れる。

掃除後に電源を入れ直すのを忘れる。

そして次にトイレへ行く。

便座に座る。

冷たい。

「もぉーーーーーーーー!」

である。

そんな生活を10年ほど続けていた。

そしてある日。

ふと操作パネルを見た。

よく見た。

本当によく見た。

するとそこには、

自動洗浄 OFF

と書かれたボタンがあった。

あるんかーーーーーーい。

時間変更。

掃除中の電源OFF。

冷たい便座。

流される前に終えるチャレンジ。

私の10年は何だったのだろう。

試しにOFFにしてみた。

快適だった。

驚くほど快適だった。

早すぎる問題もない。

遅すぎる問題もない。

掃除中に勝手に流れることもない。

なんなら自分のタイミングで流せるので健康チェックまでできる。

私は10年かけて気づいた。

文明の利器は使いこなしてこそ意味がある。

そして説明書と操作パネルは、たまには見た方がいい。

今日もだいたい想定外である。

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