異議あり
殿と私は誕生日が近い。
しかも私の方が先である。
さらに同じ月にはこむぎの誕生日もある。
先日、
こむぎの誕生日会をしていた時のこと。
ケーキを食べたり。
プレゼントを開けたり。
主役のこむぎがご機嫌だったり。
そんな平和な時間に。
殿がさらっと言った。
「こむぎー、母むぎー、自分もー、おめでとー。合同パーティーだね」
待ってほしい。
異議あり。
なぜ勝手にまとめようとしているのだ。
こむぎの誕生日。
私の誕生日。
殿の誕生日。
それぞれ別件である。
なぜ一回で処理しようとするのか。
私は断固として反対した。
毎年なんとなく流される私の誕生日
とはいえ。
今までもずっとそんな感じだった。
私はあまり物欲がない。
だから誕生日当日にプレゼントをもらうことはほとんどない。
サプライズも特に求めていない。
というか。
殿のセンスによるサプライズは少し怖い。
だから欲しい物ができた時に買ってもらう方式で長年やってきた。
母の日。
誕生日。
クリスマス。
全部まとめて後日になることもある。
それは別にいい。
そこは納得している。
ところが今年は違った
事件は先日起きた。
殿からLINEが来た。
誕生日プレゼントの要求である。
しかも具体的だった。
URL付きだった。
さらに。
高い。
普通に高い。
しかも二つ。
二つである。
私は思った。
私の給料。
知ってるよね?
順番というものがある
さらに納得できなかった理由がある。
私の誕生日が先なのである。
私が先。
その後に殿。
順番で言えば私はまだ何も受け取っていない。
そんな状況で。
自分の欲しい物だけ先に申告してくる人を私は初めて見た。
長いこと生きてきた。
本当に初めての経験だった。
そして追撃が始まる
私は無視した。
すると。
「欲しい物ある?」
無視した。
すると。
「誕生日に食事行く?」
無視した。
すると。
「ちょっといい店でもいいよ」
である。
なぜだろう。
自分のプレゼント要求から始まった話なのに。
最終的に私への接待みたいな流れになっていた。
今夜は主役を取り戻す
そんなわけで。
今日はちょっといいお店を予約した。
殿が言い出したのである。
遠慮はしない。
大いに飲む。
大いに食べる。
そして思う存分誕生日を祝われようと思う。
少なくとも。
合同パーティーで一括処理される未来だけは回避したのである。

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